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令和 4年10月12日議員定数の在り方に関する調査特別委員会-10月12日-01号

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  1. 宝塚市議会 2022-10-12
    令和 4年10月12日議員定数の在り方に関する調査特別委員会-10月12日-01号


    取得元: 宝塚市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-17
    令和 4年10月12日議員定数の在り方に関する調査特別委員会-10月12日-01号令和 4年10月12日議員定数の在り方に関する調査特別委員会                 開会 午後 1時30分 ○北山 委員長  議員定数の在り方に関する調査特別委員会を開会します。  なお、本日は、記録のため事務局が写真撮影を行いますのでよろしくお願いいたします。  まず1、議会の役割と議員定数についてを議題といたします。  本日は、参考人7名に御出席いただき、御意見を伺うこととしております。  この際ですが、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げさせていただきます。  本日はお忙しい中にもかかわらず、本委員会に御出席いただき誠にありがとうございます。委員会を代表して心からお礼を申し上げます。どうぞ忌憚のない御意見を述べていただきますように、よろしくお願いいたします。  本委員会は、議員定数の在り方について調査研究を行うため、本年の5月20日に設置したものであります。その調査研究を進める上で、多様な市民の意見を伺うことが不可欠と判断し、このたび、参考人の皆様にお越しいただいた次第であります。委員会におきましては、本日皆様からお伺いした御意見を踏まえ、さらなる議論を進めてまいる所存ですので、何とぞよろしくお願いいたします。  では早速ですが、議事の順序について申し上げさせていただきます。  お手元にお配りしております日程表のとおり、参考人の発言はお一人10分程度とし、その後に、私ども議員を代表して、委員の方から代表質疑という形で5分程度を予定しておりますのでよろしくお願いいたします。  発言及び代表質疑は、越智義行参考人、野坂奏太参考人、古田時子参考人の順序で行い、一旦その時点で15分程度の休憩をさせていただきます。その後に委員会を再開し、田中美由紀参考人越智清光参考人永橋爲介参考人山本敏晴参考人の順序で発言及び代表質疑を行います。その後、参考人の皆さんから、最初の発言時に言い漏らしたことなどありましたら、発言していただく機会を設けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  発言は、皆さんの着席されたそのままで結構であります。また、発言の際は、私、委員長の指名の後、発言をしていただくようによろしくお願いいたします。  それでは、参考人の皆様からの発言に移りたいと思います。よろしいですか。  まず、越智義行参考人にお願いいたします。  参考人、発言をどうぞ。 ◎越智義行 参考人  皆さんこんにちは。私、越智義行と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  本日は調査特別委員会から、このように意見を発表する機会を得たことに、心から感謝いたします。私は時間の関係上、議会の役割と議員定数ということに絞って意見を述べたいと思います。  その一つは、議会の役割を果たすためには、議員定数はどうあるべきかという問題です。中央大学の佐々木信夫先生が、地方議会の役割について次のように定義しておられます。
     一つ、自治体の予算や条例などを決定する決定者である。  二つ、決定後の執行について監視する監視者である。  三つ、住民に代わって政策提案する政策提案者である。  四つ、議会での決定内容を住民に報告して民意を集約する集約者である。  この4点としております。  また、先般の研修会の廣瀬和彦先生もこうおっしゃっておられます。多種多様な住民の意見、要望、あるいは地域等の課題を把握し、議会の審議を通じて市政に反映させていくことが大事であると、こう強調されております。  私はその中でも、議会の固有の役割であります自治体の予算や条例などを決定する、そういうところに注目してみたいと思います。  本市におきましても、予算や条例の審議並びに決定に際しては、常任委員会での実質的な審議を経て、その後に本会議での総括な審議を経て決めるというのが通例であります。その際の実質的な審議を行う常任委員会の役割についてですが、その機能を十分に発揮するためには、そのための十分な討議体制の確保が必要と思います。本市では現在、前回の定数変更以降は、従前の4委員会制から3委員会制となっております。それぞれの担当の委員会はかなり広範囲、広い範囲の部局を担当しているところであります。例えばその一つであります文教生活常任委員会です。担当分野は、福祉・介護保険・保健市立病院に関すること、教育に関すること、市民協働・コミュニティ・市の広聴に関すること、また窓口サービスに関することなど、相当多岐にわたっております。  また、各委員会の人数は現在それぞれ7人から9人となっております。その中には、当然委員長も含みますので、ぎりぎりの人数と思います。私はこの現状の3委員会制、そして委員の配置人数では、専門的であるいは多面的な実質的審議が保障されているのか、いささか懸念するものであります。恐らく議員各氏の努力で、どうにか補っているものと思われます。大きな負担をおかけしております。私は議会固有の役割であります議事機関としての機能を発揮するためには、十分な討議体制の確保、議員の人数が必要不可欠と思います。  二つ目であります。  議員定数を考える場合には、一定の人口に応じて一定の人数の議員が要るというのは、これはもちろん当然であります。その在り方についてですが、先日の廣瀬和彦先生は、こう講演では言われております。議会の議員が住民の声を反映するものである以上、住民の数が多くなるほど、それに比例して住民の意見の種類も多くなると考えられる。これを議会に反映させるべき任務を負う議員の数も、そのために多くする必要がある。  全くそのとおりと思います。改正以前の地方自治法では、宝塚の人口規模からすれば、議員定数は最大38人でも可能であったわけであります。実際には、定数30人が50年近く続いたわけであります。これは全国市議会議長会の調査でも、人口20万人から30万人の人口規模のうちの議員定数の平均は31人ということにも一致するわけであります。しかしながら、現在、前回の定数変更以降でありますけれども、宝塚市は同じ規模の全国48市ある中で、下から2番目に議員定数が少ない26人であります。これは本当に大変少ないです。私はこんなに少ない議員定数でよいのかと思います。こんなに少ない議員定数で、議会の議事機能が十分に発揮できるのか。市民の多面的で多様な意見が議会へ反映できるのか。大丈夫かなと不安さえ覚えるものであります。  最後に3点目です。  議員定数の決め方につきましてです。今回このように、議会の役割と議員定数というテーマで直接市民から意見を聞く機会を持たれたこと自体が、その手順の一つであり、大切で大事なことだと思います。私は、議会として、そのときの事情によって議員定数の変更を審議することはあり得ることだと思っております。しかし、その際には次の諸点が必要かと思います。変更については、その必要性、その根拠となる理論的な説明が必要と思います。前回の変更の際は、私、当日の本会議議事録を読む機会がありましたけれども、その限りにおきましては、その説明が十分に尽くされていたようには見えません。先般の廣瀬和彦先生も、根拠が示されていないと指摘されているところであります。  続いて、それとこういう問題は、私思うんですけれども、落ち着いた雰囲気で、かつ慎重な審議が必要かと思います。前回の変更の際は、いささかばたばたした、そうした審議ではなかったのかと、あの議事録を読む限りで私の感想といいますか、思いがありました。何よりも、議員定数に関わる問題、こうした問題につきましては、関係各位が粘り強く時間をかけてお互いの一致点、合意点を探りながら、みんなが納得できるまで議論を積み重ねるというのが本当に必要だと思うんです。  以上、1点目2点目3点目と、るる意見を述べさせていただきました。以上の立場から、私は、結論的に申し上げまして、宝塚市市議会議員定数については、総合的に勘案いたしまして、現行の定数26人をそのまま維持するのが適切であると思います。  御清聴ありがとうございました。 ○北山 委員長  越智参考人の発言は終わりました。委員の方で質疑はありませんか。  寺本委員。 ◆寺本 委員  それでは越智さんにお尋ねします。  宝塚市議会に、これから期待することがもしあればお聞かせいただけますか。 ○北山 委員長  越智参考人、どうぞ。 ◎越智義行 参考人  私は、ここ1点に尽きると思うんです。議員の方、もちろん議会そのもののお仕事があって忙しい毎日ではありますけれども、できるだけいろんな機会を使いまして、利用しまして、市民の方に接して、その時々の市民の方からの御意見をお聞きする。そのことが特に大事だと思うんです。そのことに徹していただきまして、ぜひ市民の声を市政に反映していただきましたらありがたいと思います。 ○北山 委員長  ほかに質疑はありますか。ないですか。  なければ、次に、野坂奏太参考人のほうから発言をお願いしたいと思います。  野坂参考人どうぞ。 ◎野坂 参考人  皆様こんにちは。お忙しい中、委員長はじめ会派の議員の先生方、そして参考人の方々、お集まりいただいて、本当にこういった機会をいただいてありがとうございます。感謝申し上げます。  まず初めに、早速なのですが、現在の市議会議員の定数26人についてどう思われますかというところで意見を述べさせていただきます。  まず令和2年度全国市議会議長会の調査結果によると、年々議員定数は減ってきているものの、現状では減らす必要はないと考えます。むしろ私は、宝塚市議会議員定数は少ないほうだと感じます。理由は2つあります。  まず1つ目は、2020年のデータによると、人口20から30万人未満の市の中で、議員の数が宝塚市はワースト3位だからです。ここで、議員が少なくて何が悪いのかと思う方もおられるかもしれません。  そこで2つ目の理由です。議員定数の多さは投票率向上につながるからです。  まず、阪神間10市の人口、議員定数と投票率の関係性を見ます。お手元の本日お配りしている参考資料の1ページ目を御覧ください。これらのデータは、2020年度の数値になります。神戸市は人口が152万人いるのに対して議員定数は69、つまり、1人の議員で2万2,113人もの声を聞かなければならず、市民の声が届きにくい環境にあります。それが投票率の結果にもつながっており、投票率は前々回の41%を下回る39%となっております。一方で、お隣の川西市では、人口と議員定数の関係から、市民の声が届きやすい環境にあるため、それが投票率につながっております。  このことから、議員が少ない市議会は投票率を下げるという結末を遂げているため、市議会議員定数削減には賛同できません。投票率を下げるということは、民主主義に反するからです。市議会議員とは、国会議員県議会議員には見えないきめ細かな市民の声を市政に生かすために存在する御職業だと認知しております。細かな市民の声を拾っていくには議員の数が必要です。その点からも、現在の議員の数は少ないように感じます。仮に議員の定数削減をして、10や15に議員の定数を減らしたところで財政状況はよくならないと思います。なぜなら年に1千億円単位でお金を動かす市政にとっては、市議会議員の定数や報酬など減らしたところであまり影響がないと考えるからです。議員の報酬カットは選挙で当選するための単なる市民へのパフォーマンスです。それよりも、市民一人一人と向き合い、地道に真剣に声を聞いて拾い集め、その声を市議会に集結させて、宝塚というまちをさらにいいまちにするアイデアや知恵を皆さんで出し合っていただくほうが宝塚のためになると考えております。  続きまして2番、宝塚市議会のこれまでの取組についてどう思われますかというところで、私はまだまだちょっと無知な人間でして、全然市議会の活動状況を、事前に頂いたものを見ても、ちょっとあまり理解ができません。ですが、個人的にすばらしい市政の取組だと思ったのは、待機児童の減少です。保育所の数も年々増加傾向、若干増加傾向にあり、2020年の待機児童者数は303人と不名誉な数だったにもかかわらず、2021年には58人に減少するなど、育児のしやすいまちになっていると感じました。しかしながら、1歳から3歳の受入体制はいまだに弱いとも感じます。4人以上の世帯、いわゆるファミリー世帯をさらに増やしていくためには、1から3歳の受入体制を強化していく必要があると思います。  令和2年度の国勢調査によると、宝塚市では2人世帯、3人世帯の割合が増加しているものの、大きく下落しているのが4人以上の世帯数です。平成27年度と比較すると1.2%、数にすると881世帯、3,844人も、市外へ転出していることになります。特に著しく減少しているのが4人世帯の数であり、505世帯2,020人もの市民が減少しております。つまりこのことから、宝塚市において、2人目、3人目の子どもを産みにくい環境にあるということが分かります。市政にとってお客様は市民であり、市民を獲得し市税を増やすことが最重要です。そのためには、共働きファミリー世帯を宝塚市において増やすことが喫緊の課題であります。なぜなら、令和2年度の厚生労働省のデータによると、全国で66.2%の世帯が共働き家庭であるからです。この数値は年々増加傾向であり、共働き家庭はさらに増えていくだろうと推測します。そんな共働き家庭の育児にとって重要なのは保育園の受入体制でございます。  それが宝塚市議会に期待することになるのですが、保育士が離職する主な原因が仕事がきつい、休みが少ないということで、宝塚市は保育園内の保育士の人事配置を市独自で決められていると認知しております。私はこの保育園の対応人数を市基準から国基準に戻し、その余った保育士を1歳から3歳児に回すべきだと考えております。理由は2つあります。  まず1つ目として、私は大学生ですが、保育園でアルバイトをしており、現場をよく見てきました。4歳から6歳の園児は自分で御飯を食べたり、服を着替えたりすることができます。しかしゼロから3歳の子どもは、あまり1人では衣食住ができないため、彼ら彼女らを担当する保育士さんはすごく大変だと、アルバイトを通じて感じることができました。だからこそ、4から6歳の子どもではなく、ゼロから3歳の子どものケアをする保育士さんの負担を減らすべきだと考えております。ゼロ歳ではなく特に1から3歳をケアする保育士さんを増やす必要がある理由が、この2つ目の理由になります。それは、子どもを預ける親である雇用者が育休を取れるのは、平均するとたったの1年だからです。また、1から3歳の子どもを預ける環境を整備することは、女性の雇用を守ることにもつながると考えます。ぜひとも宝塚に移住を考える市外のファミリー世帯の方々には、安心して子どもを産み、育児と仕事が両立できる、そして、大阪や神戸にも勤務するには遠くもないといった思慮を持っていただきたいと思います。そういった取組への投資が市税につながると考えるからです。  したがって、保育園の対応人数を市基準から国基準に戻し、その余った保育士さんを1から3歳児に回すべきだと考えます。  次に、市長の市政運営をチェックするというところで、宝塚市のホームページにある中期目標を見させていただきました。そこには、1、実践力のある看護人材の供給と確保、2、地域課題の取組への参加、3、市内の関係機関との連携と書かれておりました。まずここに具体的な数字がないと思いました。一般的に企業の株主総会でも、5年後までには、売上げ1兆円を達成し、営業利益率8%以上にしますといった具体的な数値、5W1H、WhatやHowなど、そういったものが具体的に示されると思うのですが、宝塚市のビジョンの中に具体性がないことに驚きました。早急に具体化、数字化するほうが市民のため、市議会のためだと考えます。せっかく市議会の方々が頑張っておられるのに、市民に数字として成果が見えないというのは非常にもったいないと思うからです。  では最後に、市政運営に様々な提案をするというところで、岸田総理が今掲げておられるデジタル田園都市国家構想によりますと、地方からデジタル化を進め、新たな改革を起こすという方針を定められております。その方針の下進められたのが、兵庫県選出参議院議員の元文部科学大臣の末松信介によるGIGAスクール構想でした。これは、全国の児童生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取組です。そうしたデジタル整備がされる中、私から提案させていただきたいのが、デジタルアート政策教育カリキュラムに組み込むことです。今は紙に描く美術品よりも、デジタルの中で描く美術品、アートのほうが市場規模に関して大きくなりつつあるのです。また、2045年には、シンギュラリティが起こり、AI、人工知能が人間の知能を上回るとされております。その状況の中、人間がAI、人工知能に勝てるのは、感性、創造力と言われています。こうした予測がされる中、先立って、歌劇のまちだけでなく、美術のまち、アートのまち、教育のまちといったブランディングを市の中で図る必要があると思います。  そうした点からも、デジタルアート政策教育カリキュラムに組み込んでも個人的には面白いのではないかと考えております。  私からの意見は以上です。ありがとうざいました。 ○北山 委員長  ありがとうございました。野坂参考人の発言は終わりました。  質疑はありませんか。  寺本委員。 ◆寺本 委員  宝塚市議会の定数についてのお考えのほか、様々な具体の政策についても御提案いただき、私たちもとても背筋の伸びる思いでございます。ありがとうございます。  それでは幾つか、野坂さんは、ただいま■■のほうにお住まいというふうにお伺いしましたが、お住まいの■■■と、御実家のある■■■と、例えば市政とか議会とかをお比べになる機会とかがもしかしたらおありかなと思うんですけれども、よその市から見た宝塚市、また宝塚市議会はどのように見えているのでしょうか。もし見ておられたら、お聞かせくださいますか。 ○北山 委員長  野坂奏太参考人、発言をお願いします。 ◎野坂 参考人  すごくフランクに意見を述べさせていただきますけれども。 ○北山 委員長  いいですよ。 ◎野坂 参考人  ■■というと、イメージどおりちょっと品のない感じ、下町なイメージがありますが、宝塚の方は、本当にお上品で、本当に誠実に議会に取り組まれているという印象もありますので、本当にイメージはすごく■■からするといいです。すみません。こんな感じでいいですか。 ○北山 委員長  ほかにありませんか。付け加えることはないですか。  寺本委員。 ◆寺本 委員  恐縮でございます。ありがとうございます。  育ったまちについての御評価をいただきました。そしたら、学生さんから見て、例えば投票に行こうかな、議会についての関心を持っていただいて、投票に行かれる、そんな機会がおありかと思うんですけれども、何か投票行動なんかについても、もし御提案とか、どうしたら投票率が上がるかとか、もし聞かせていただいたら、若い人の声を聞く機会がなかなかないので、ありがたいなと思っています。  それと、先ほどアートのまち、美術のまち、保育のまちという、非常に明るいビジョンをお示しいただいたんですけれども、それも、この宝塚に期待していただいていることと受け止めてよろしいんでしょうか。 ○北山 委員長  野坂奏太参考人、どうぞ。 ◎野坂 参考人  御質問ありがとうございます。本当にそのとおりで、僕はそういったものを、期待させていただいております。  あと、若者の投票行動についてですけれども、できるだけ議員の定数を増やすということももちろんなのですけれども、やっぱり若い方々が手を挙げて選挙に出てくれるというのは、ある種、自分たち、僕たちの声を市政や市議会に反映してくれる、声を発してくれるということなので、それがすごく若者の投票率につながるのではないかと考えています。  なので、結論を言いますと、若者の議員を、若い議員をもっと増やしたほうが、若者の投票率は上がると感じております。  以上です。 ○北山 委員長  ほかに質疑はありませんか。  それでは、次に移らせていただきます。ありがとうございました。  次に、古田時子参考人、発言をお願いします。どうぞ。 ◎古田 参考人  議員定数の在り方、また、期待することについて意見を述べさせていただきます。  私は、宝塚市■■に53年前に転入しました、70代後半の一市民です。その間、3人の子どもはもう50代になり、PTA活動をはじめ様々な市民活動に参加してまいりました。宝塚市は、昭和29年に約4万人で市制が発足し、令和4年には約22万4千人の大都市と変遷してきました。特に、第5ブロックは、造園業の跡地利用が宅地化することによって、2015年度からの転入者が増加し、来年は創立150周年を迎える宝塚市立長尾小学校の児童数は、本年度1,125人の兵庫県下3位のマンモス校になっています。また、第5地区での人口区分では、他の地域と比べて、15歳未満及び64歳までが高く、65歳以上は低いという特徴があり、地域に新しい保育所や分園、小規模保育事業所を増設するなどの子育て世代に対して政策が取られています。  若い転入者も高齢者もずっと住み続けたいまちであるためには、自治会、まちづくり協議会民生委員児童委員社会福祉協議会、保護司、補導委員青少年育成市民会議、地元の小・中・高等学校、幼稚園、保育園等々のつながり、連携が大切だと思われます。そして、これらの諸活動に対して、市民力が豊かな様々な意見を聴取したり、政策決定と財政措置に議決権を持っている議員各人の働きに期待いたします。  つい先日も、百歳体操に参加している約20名の参加者に、宝塚市議会議員数を知っていますか。また知っている議員の名前は、そして、宝塚市の人口はなどなど聞きましたけれども、ほとんどの方が答えられず、市政に対して改めて関心が薄いのだと感じました。  そこで、平成23年4月1日、市民に開かれた議会の実現を図るため、市議会の基本的な役割と責任や今後の議会の目指す方向を定めた議会基本条例を施行し、条例施行後は、種々の議論を重ね、本会議における各議員の賛否の公表や、市長への反問権の付与、議会報告会を実施するとともに、インターネット中継、録画配信を開始させるなど、議会基本条例に沿った議会改革に取り組んでこられ、市のホームページやかけはしで詳しく活動を発信されていることを評価します。  そのかけはしを読ませていただきますと、議員は市長へのチェック機能を果たすべき責務があると思われますが、議会に提出される議案は、市長提出議案では、12月定例会が37件、3月定例会が67件、6月定例会が29件あったのに対して、議員提出議案は6月の3件しか上がっていません。市民から負託された市民代表の議員として、議員提出議案をもっと出せるよう力を発揮してほしいと思います。  市長は施政方針で、私は、市民の幸せを最優先に考え、皆様の声をしっかりと受け止め、本市の未来を支える人づくりに力を注ぎ、協働・共創により、全ての人が互いに尊重し、認め合い、活躍するまちづくりを進めていきます。また、本市でも、ヒト、モノ、カネといった経営支援が大きく制約される中、多様化する市民の事業者のニーズに応え、市民サービスを持続的かつ安定的に提供する仕組みを早急に構築していかなければなりませんと述べられていますが、市長の議会での答弁等を聞いても、あまり心に響かず、実感が感じられないとの声が多いです。そして、持続可能な都市経営を進め、総合計画を着実に進めていきたいとの意気込みに対して、市民、事業者と協働・共創の姿勢が見られないのは残念です。  市民からは多種多様な要望が寄せられていると思いますが、市の答弁は、必ず財政難ですのでと返ってきます。それでも22万都市は動いているわけですので、未来に希望を持てる政策を持ってほしいと切に願います。  私の縁する身近な方の要望を何点か申し上げます。  一つ、特徴ある宝塚ブランドの強化。宝塚歌劇のみではなくて、1千年の歴史のある植木産業の強化や、西谷地域を福祉・リゾート地域としての特区指定した上で充実させること。  2番、計画性のない宅地開発のため、行き止まり、狭い道が多く、伊丹市と比べて道路整備、河川整備が遅れている。また、人口形態の変動で、来年度末で、西山幼稚園、小浜幼稚園そして次に長尾南幼稚園の廃園が決まっていると聞いていますが、その跡地利用について。そして、小学校で35人定員にするための教員配置など、もっと県や国とのパイプを拡大して、有効な整備を希望します。  3つ目、昨今の福祉のみに特化するのではなくて、明石市のような子育て支援の強化、IT等を利用して、若者も参加しやすいまちづくりを提案します。  最後に、議員定数の在り方についてですが、昭和29年4月に宝塚町と良元村が合併し宝塚市が施行されて、合併特例にて54名の議員で出発されました。その後、地方自治法の人口5万以上15万未満の市は36人の議員定数に対して、宝塚市は昭和34年30人、そしてこの配付資料にもありますように、平成18年第1回定例会で、議員提出議案第20号、宝塚市議会議員定数条例の一部を改正する条例の制定についてるる議論をされた上で、平成19年には26人の定数で、法令より少ない定数で、現在に至っていますので、現在は適正だと思われます。  ただ、議員の活動状況の可視化が求められる中、報酬については、令和3年より5%減額し、期末手当も令和3年12月期の実施は見送って、議員自らが身を切る行動をされていると思います。また、政務活動費についても、1人当たりが月額7万6千円が支払われており、平成30年度分から、市のホームページに、開かれたみんなの議会に公開されています。政務活動費の支出状況一覧を見ましても、各議員の8項目の費目の支出がまちまちで、特に広報費について適正に使われているように明確な基準を設けていますが、これらは自己申告であり、議員として見合った活動ができているのかどうか判断ができません。また、本会議、常任委員会、特別委員会、その他委員会への出席状況や質問回数等は、数字で提示され、かけはしでも、その内容の概要が示されていますが、各議員の働き、行動の詳細を知るために、そして市民のいろいろな相談に乗り、身近に触れ合う場所、話し合える機会を年に数回の議会報告会だけでなく、例えば公民館等で定期的に開催してほしいと願います。  これからも、市民から議員数が多過ぎるなどと言われないように、市民の代表として御活躍されますように期待します。  以上でございます。 ○北山 委員長  古田参考人の発言は終わりました。  質疑はありますか。ありましたらお願いします。  寺本委員。 ◆寺本 委員  宝塚市議会のこれまでの取組を評価していただき、また、期待すること、私たちに不足している活動についても、しっかりと言及していただきました。  あと、具体的に宝塚市議会、今の市議会の役割について、幾つかちょっと御質問したいなと思うんですけれども、市民の声を市政に反映する働き、それと、市長の市政運営をチェックすること、また市政運営に様々な政策提案をするというこの取組について、過去と、それから今、古田参考人の目から見て、もう少し詳しく評価、また御批判いただければと思います。いかがでしょうか。 ○北山 委員長  古田参考人、発言をできましたらお願いします。 ◎古田 参考人  そうですね。ここでも述べましたけれども、市議会議員の方が一生懸命市民の声を聞いて、一生懸命御提案いただいて、また本会議でもいろいろと質問をされて、そして当局のほうからの答えに一生懸命に取り組んでいらっしゃる。だけども、本当に私たち市民、一市民から見たら、どのような議員がどのことに取り組んで一生懸命なのか、それが本当の市民の声が届いているのかどうか、そういうのがちょっと知らない人があまりにも多過ぎる。あまりにも議員さんと市民との間の差があり過ぎて、もっともっと本当に議会があってこその宝塚市運営よと、私、よく言うんだけれども、全然誰もぴんと来ていない点が、やはりもっともっと市民と密着した働きが見えたらいいかなと思うので、ホームページやらかけはしだけでの発信ではなくて、顔の見える議員さんが現場に来ていただいて、相談に乗ってもらえるというようなところをつくっていただいたら、より議会の働きが分かるんじゃないかなと思います。 ○北山 委員長  質疑は続けてありますか。  それでは、ここで一旦しばらく休憩にしたいと思います。  ちょっと最初の想定よりも早く進んでいるんですけれども、3時半からにさせていただきましょうか。ちょっと20分ほど休憩して、3時半からさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  休憩します。ごめんなさい、2時半からしますので、よろしくお願いします。                 休憩 午後 2時10分               ──────────────                 再開 午後 2時30分 ○北山 委員長  休憩を解いて委員会を再開します。  休憩前に引き続き、参考人の発言及び委員からの代表質疑を行います。  それでは、まず、田中美由紀参考人に発言をお願いします。  田中美由紀参考人どうぞ。 ◎田中 参考人  皆様、本日は貴重な場を設けていただきまして誠にありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。  私は、結婚を期に宝塚へ住み始めて、その間に2児の子を出産、育児をしてまいりました。感じたことを率直に申し上げさせていただきます。
     ①現在の市議会の定数についてですが、一定は検討の余地はあるかもしれないと思っております。議会が市民の意思を代表する機能を果たしていく上で、多様な市民の意思が反映できる議員の数が必要です。少数意見や異なった意見もきちんと反映できること、女性や若者の市議会への参加なども可能とするなど、これらを保障とする議員定数が必要です。  また、非常に大きな権限を持った市長、執行機関に対するチェックや監視機能を果たしていくことが求められています。なれ合いではなく、住民の立場に立ってしっかり審議をしていただき、チェックのできる市議会であるには、それにふさわしい議員の数が必要です。しかし、議員定数が多過ぎる場合の欠点は、大勢の議員さんにより審議されるため、審議時間がかかり、時間がより多くかかってしまうところです。また、議員さんたちのお給料が増えることで、その分の経費がかかり、大切な私たち市民から集めた税金が有効に生かされなくなってしまうのではないかと考えます。  市議会の定数について友人などにも意見を聞いたところ、同じような意見の方が多くおりました。また、現在24名と聞きましたが、もともと26名のところが、議会運営に支障がないのであれば削減していける見込みがあるのではないでしょうか。議員定数削減によって、どれだけ市民によいことがあるかどうか、私はまだ分かりませんが、可視化すると市民にも分かりやすいのではないかと思っております。  続いて、宝塚市議会に期待することですが、まずは、安心して過ごせる社会の実現を目指すことです。例としましては、市の補助制度を豊かにしてもらい、高齢者や子どもが安心して生活を送ることができる社会づくりを目指してもらいたいです。  ほかには、住みやすいまちづくりのために、市民の意見や要望を簡単に酌み取る方法も生み出してもらいたいと思っております。当然のことかとは思いますが、市民の意見をしっかりと市政に反映させること。市政に対するしっかりした監視、チェックを行うことを期待します。  最後に、これからも市民に分かりやすい開かれた議会づくりを期待しております。  続いて、宝塚市議会に不足していると感じることは、市民の意見や声をしっかりと聞き、十分に検討してもらい、市民生活の質が向上する政策を迅速に実行していただきたいと思っております。  続きまして、次のような市議会の役割、働きについて思うこと、市民の声を市政に反映することですが、選挙のとき以外にあまり議員さんたちの顔が見えてこないなと感じております。ふだんから住民との対話や集会などでコミュニケーションを取り、住民の意識要望を吸い上げる仕組みをつくってもらいたいと思っております。役割の活動の明確化を図ってもらえると、もっと親近感が湧き、議員さんとの距離が近くなるような気がしますし、少し気軽に相談がしやすくなるのではと思っております。  市長の市政運営をチェックする点につきましては、市議会の皆様で、市政の運営が適切に前に進んでいるのかを常に監視してもらいたいと思っております。専門性、透明性、迅速な決断力を持って対処してもらうことが理想です。そのために、大所高所から市の行財政をチェックしてもらいたいと思っております。  市政運営に様々な政策提案をする点につきましては、私も一市民として、無知なものですので、現在既に決定していることもあるかもしれませんが、宝塚のイメージブランドというと、歌劇や手塚治虫記念館などがありますが、子育て世代からの目線でいくと、そこへリゾート施設等があるとなおいいなと思っております。  議会は住民の生活に密な存在でありますので、党や会派などを超えて、本当に市民目線になって機能してほしいと考えております。  以上です。ありがとうございました。 ○北山 委員長  田中参考人の発言は終わりました。  それでは、事前に調査特別委員会で協議しておりまして、続きまして、寺本副委員長のほうから代表質疑を行っていただきます。  寺本委員、よろしくお願いします。 ◆寺本 委員  子育て世代の方からの御提案と御評価をいただきました。御結婚を機に宝塚に、今どれぐらい住んでおられるんでしたか。ごめんなさい。 ○北山 委員長  田中参考人どうぞ。 ◎田中 参考人  約12年間です。 ○北山 委員長  寺本委員。 ◆寺本 委員  なかなか一般の市民の方からは、議会は遠いと思われがちで、先ほど述べていただいたように、なかなかこの選挙のときだけ顔を出すけれども、ふだんどこで何しているのかが分かりにくいという御感想をいただいたのかなと思いますけれども、この宝塚市議会から発信をしている、例えば議会報かけはしとかホームページとか、議会報告会、もし御覧になっていないかもしれませんけれども、御参加いただいたかどうか分かりませんけれども、そういう宝塚市議会から発信していることで、一般の市民の方がなかなか分かりにくい、そんなんやっていることも知られていないとか、もう少しこう、どのようにしたら、そういう今発信していることが、市民の皆様の心に届く、それで、それまた御意見をいただいたりということが可能になるかどうか、お考えをお聞かせていただけますか。 ○北山 委員長  田中参考人、どうぞお願いします。 ◎田中 参考人  例えば、宝塚市内でも、幾つかにエリアを細かく分けて、そのエリアごとに住んでいる市民を対象に、公民館等で定期的でも構いませんので、何か市政報告会みたいなことで、よりその身近な住民の意見を、気軽に私たちも家の近所からすぐに参加できるような場であってもらえると、よりこう参加もしやすくなるのかなというふうに思っております。  そこで、皆さんにふだん感じていることとかをお伝えすることができるのかなとは思っております。 ○北山 委員長  それでは質疑がないようですから、次に、越智清光参考人に発言をお願いします。  越智清光参考人、どうぞ。 ◎越智清光 参考人  越智と申します。2人目の越智なんですが、私は大阪の吹田市、そちらのほうで障がい者問題の市民運動を続けてきました。その中での体験と、皆さんから頂いた資料、それに基づいて、議員定数の26人が不適切なのかというようなことでちょっと考えを述べさせていただきます。最後のほうの順番になってきますんで、同じような意見が重なるかと思いますけれどもお許しください。  議員定数の根拠となるのがコミュニティ、小学校区、あるいは自治会、こういうものをベースにして定数が考えられるというふうに言われていますが、今、議員さんで自治会長、PTA経験者、そういう方の立候補されて議員になられている方は10人程度でありますので、コミュニティを基盤にした定数を決めるというのは、あまり適切な基準ではないんじゃないかと。コミュニティも、人口の規模も違いますから、一概に比較できないんじゃないかと。人口規模常任委員会の規模からどうなんだということを資料としていただいているんですが、全国的に23万程度の都市であれば、定数が28人ぐらい。なおかつ、人口比例方式で考えれば、宝塚市の場合は全国3位で、そんなにこうシビアな数字じゃなくて、比較的厳しい形で定数になっているんじゃないかというふうに思いますんで、議員定数を決める根拠になっている部分でいえば、ある意味では26人は非常に厳しい数字というか、もっとゆとりがあってもいい数字のように見受けられます。  阪神間10市の比較、これを見ても、人口を議員定数で割った場合、1万人を超えるというのは、政令指定都市及び中核市の場合になりますので、一般市に当たる宝塚は、比較するとしたらやっぱり伊丹、それから川西、三田、そこが比較対象になるんじゃないかというふうに思います。そうすれば、3市と比較しても、宝塚の場合、決して多い数ではなくて、結構厳しい数字というか、低く抑えられたまちじゃないかなというふうに思うんです。  議員さんとしての条件というか、はどうなのかといえば、議員報酬、期末手当やら月額報酬、それから政務活動費含めたら1人当たり1千万ぐらいですかね。そういうふうな金額をずっとこれまで削減するような流れで来ていますんで、決してたくさんのお金をもらって活動されているというふうには、私自身は思わないです。  むしろ議員さんというのは、1人削減したところで1千万。議員さんが非常にいろんな形で、視点で活動して、宝塚市の予算を何千万、何億円という削減したり増やしたりする力を持っておられるわけだから、1人当たりの議員に係る費用だけで見るべきではない。そういうようなことができる、削減したり増やしたりすることができるだけの条件が議員さんの周辺部に環境としてあるのかどうかというのをやっぱり考えるべきじゃないだろうかなというふうに思っています。  頂いた資料から見たら、定数の問題ではなくて、市議会とやっぱり市民との緊張関係があったつながりができているのかということだと思うんですね。そこで頂いた資料で、気になるのが、やっぱり投票率の低さです。前回の投票率が38%ですか、前々回が40%ということになって、この数字は大体先ほどの阪神間で言うたら、政令指定都市、中核市の状況とよく似ていて、一般市の川西、伊丹においては、もっと身近な問題として投票率がやっぱり高いというか、10ポイント違うんですね。ですから、私たちは、どう考えても、やっぱり比較するならば、この近隣の市でどうなのかということを考えればいいんじゃないかなというふうに思っています。  それではどうしたらいいのかということですけれども、議会とそれから市民と緊張関係を持った関係を保つためにどうしたらいいんだろうかというふうに考えますと、やっぱり議会基本条例、これは2011年につくられて、もう10年経過しているわけですけれども、ここで掲げておられる3つの原則、市民参加、情報公開それから機能強化、これを掲げて条例ができたというふうに聞いています。この10年間、いろんな形でやられて、先ほどいろんな紹介もあったこのかけはしなんかですね、これは議会報告としてはすばらしい議会報だというふうに思っています。他市ではあんまり見られない。で、きちっとした報告もされている。その中で10年間で様々な工夫がされて、議会の情報なりを市民に提供しているわけですね。この活動をやっぱり、これから10年さらに強化していただきたいというふうに思うんです。  私の近所で、若い世代が、大阪箕面に転居しました。そしたら、周りの人はどう言うたかいうと、勝ち組ですねというふうに言われた。これはショックやったですね。宝塚から出ていくことが勝ち組なんだという意識が若い人の中にある。かつて私が40年ほど前に宝塚へ行ったときに、周りの人は、いい環境のところに住まれますねというような言葉をいただいたりしたんだけれども、今、宝塚から出ていくのはそうなんだという意識を、僕はびっくりしたんですね。もうやはり若い世代にとったら、宝塚ブランドではなくて、生活の利便性を求める、そういう要求があるにもかかわらず、そういうものをやっぱり酌み取っているのか。今、少数派、あるいは社会的弱者と呼ばれる人たち、子どもとか女性とか障がいを持っている人とか、そういう人たちに、本当に宝塚市議会がつながっているのかということが、それこそ一番大きな問題ではないか、定数ではなくて、そこが問題ではないかということです。  最近、政策決定の流れというものが、例えば国レベルで言いますと、昨年度できた孤独・孤立担当相ですか、これはイギリスに次いで世界で2番目の国になったわけですが、この担当大臣ができる経緯が、NPOの活動をされているところと大臣がつながって、その中でこの必要性みたいなんがつくられていったいうふうに聞いています。まさにそこやと思うんですね。政策決定をしていくために、市民、NPO、いろんな様々な団体が宝塚にたくさんあるわけですから、そこと議会がどうつながって、やっぱり政策決定をしていくという、そういう流れをつくるべきだと思うんです。  この議会基本条例の3本目、機能強化、ここで言われているところはまさにその手法だと思うんですけれども、それをやはり今後、議員の定数問題よりも、どうこの10年間培われた基本条例を展開するかというところで注力をやっていただきたいなというふうに思うのが私の思いです。  基本的には議員定数を減らすことで、2006年の本会議、2月議会で議論がされて、見解は分かれていますが、私はやっぱり削減による少数意見は反映しにくい状況が生まれるんだと、削減すればそういう状況が生まれるんだというふうな考え方をしています。ですから、今後、議員定数を削減するんではなくて、これを増やすのはちょっといろんな面で難しいんかなと思うけれども、今のままで、26人体制で当分はいくべきだと。今後人口が増えるかもしれない。削減という見込みはあるけれども、明石市のような子どもを大事にするような政策取れば増える可能性だってあるわけですから、そういうことを含めて、現時点では定数は減らさなくてもいいというのが私の結論です。 ○北山 委員長  ありがとうございました。越智参考人の発言が終わりました。  それでは、申合せによりまして、副委員長の寺本委員から代表して、少し質疑をさせていただきます。お願いします。 ◆寺本 委員  それでは、越智さんは、大阪で福祉のお仕事、活動をされている立場から、宝塚市政を見てこられた。宝塚市議会についてもお調べいただいたということで、詳しく御意見を拝聴しました。  それで、今の宝塚市議会に不足していることがあるとすればどんなことでしょうか。 ○北山 委員長  聞こえましたか。ちょっと大きい声でもう一回言ってください。 ◆寺本 委員  もう一回、すみません、声が届かなくてすみません。  越智さんに、お尋ねします。  今、様々な議会基本条例の取組から、その3原則、私たちが取り組んできたことについての評価をしていただきました。ありがとうございます。  市政が、よそに引っ越して行かれる方が勝ち組、私たちが負け組になるというのは、本当に気を引き締めて政策立案にかかっていかなきゃいけないなと思った次第なんですけれども、今、市議会を御覧になって、私どものこの取組を御覧になって、不足しているとすればどんなことでしょうか。忌憚のない御意見をいただきたいなと思います。 ○北山 委員長  越智参考人。 ◎越智清光 参考人  まず、吹田で福祉の関係の仕事をしていたわけではないんです。そういう方面の市民運動してきたということで言うたつもりなんですが。  やっぱり政策決定のそこの部分が、何か市民参加を十分に促していないんじゃないかいう気はします。例えば、教育委員会あるいは各種委員会、審議会ですね、こういうものに対して、傍聴呼びかけを市報ではしていないですね。ホームページではされているんだけれども、市報には載ってこないです。これは、吹田市は、毎回のように、審議会やら委員会、参加自体あまり多くないと聞いていますけれども、そういうところの違いも大きいと思います。  だから、ふだんからやっぱり市民に呼びかけするんであれば、あらゆる分野においてそういう手だてを取るべきやというふうに思っています。その違いは大きいと思います。 ○北山 委員長  よろしいですか。  寺本委員。 ◆寺本 委員  今の御意見は、政策決定に市民の参加が不十分だという、この教育委員会や審議会で、私たち議会はどうでしょうか。行政側も、協働のまちづくり、共創のまちづくりをうたっているんですけれども、まだまだ越智さんの目からは不十分。私たち議会も、市民の参加、もちろん市民の皆様の代表の機関ですから、十分に御意見をお聞きしなきゃいけませんし、政策決定に、この声を吸い上げるという役割が我々の使命なんですが、そこの部分の、例えば手法であったり、こちらからの発信であったりで、足りていないと、行政と同じように足りていない、もしくはこのようにしてもらえればというところがあったらお聞かせいただけますか。 ○北山 委員長  越智参考人、どうぞ。 ◎越智清光 参考人  なかなかそういう取組をされている市というのはやっぱり少ないと思いますんでね、これからまさに新しい取組を、市民と議会が協働して取り組んでいく分野や思いますんで、まさに知恵の出しどころというふうに思います。僕自身が今まで体験した中で、具体的なそういうものを持っていないけれども、いろんな要求が出てきたときに、行政の窓口と話合いを持って、そういうやり取りがやっぱりストレートにちゃんと聞いてくれる行政の組織の柔らかさというか、そういうものが必要だし、そういうものに、議員さんのほうがすぐに感覚的に反応するような、新鮮な感覚をお持ちなのかどうか、その辺をやっぱり日々議員活動の中で培ってほしい。  どうも国政レベルの会派の考えが、そのまま議員に、議会に下りてきて、宝塚市の話なのにもかかわらず、国政の意見の違いとか、そういうところで動いているケースが非常に多いような気がするんですね。もう少し自分の地盤に合ったところで、地にはうような活動をされて、市民との接触を非常に重視して動いていただくということが大事なんじゃないかなというふうに思います。 ○北山 委員長  ありがとうございました。  それでは次に入ります。  次に、永橋爲介参考人に発言をお願いします。 ◎永橋 参考人  永橋でございます。■■■に住んで22年。いっとき専業主夫をしておりましたので、子ども2人育てて、公立保育所、川面保育所の保護者会、それから宝小のPTA本部役員、今はちょっと忙しくてなかなか地域の活動に参加できていない、でも今、自治会の組長をやっています。それこそ20年前でしょうか、公立保育所の民営化問題というものが発生しまして、本当に首長とか行政担当局、かんかんがくがくやったんですけれども、そのときに宝塚市議会の皆さんに議員連盟をつくっていただいて、宝塚市の未来を考えた、北山委員長にも入っていただいたと記憶しておるんですが、本当に議会の応援を得て、単なる賛成か反対かだけではなくて、保育の質はどうあるべきなのか、あるいは宝塚市の子育て支援はどうあるべきなのか、私立保育所と公立保育所の協力だとか連携というのはどうあるべきなのかという議論ができて、6年かかって1つ民営化はしたんですけれども、安易な民営化は許さないと。何が子どもたちにとって最善の利益なのか、あるいは子育て世帯にとっての最善の利益なのかということを、すごく深く議論できたのも、議会の皆さんの後押しがあってのことだなと感謝しております。  今回、こういう機会を与えていただいたこと、恐らく議会基本条例に基づいて、いかに議会での議論、あるいは市民との対話を活性化させるかということを踏まえての御判断だと、それに対して非常に敬意を覚えております。  今回の議員定数の話なんですが、もう6番目になると特に言うことなくなっちゃったんですけれども、先ほどから出ていますように、実は非常に私も今回いろいろと勉強したくて、議会事務局にいろんな質問しちゃって、もうすばらしいですね、すぐこの三、四日でこれだけの回答をいただきました。それを拝見しますと、やはり議員定数を考える上では、人口比とともに、やはりどれだけ議会の議論を成熟させるか、市民との対話を成熟させるかという意味で、常任委員会の在り方というものが、やっぱりその考え方の基底にある。これは実は、私も何本かちょっと学識者の論文を読んだんですけれども、今、法政大学におられる土山希美枝先生も、やっぱり議員の定数は、常任委員会の在り方をめぐって考えたほうがいいと。  もう一点、いろんな先行研究も含めて、いわゆる財政削減のための議員定数削減というものは、これは前提としては合理的ではないということ。いろんな学識者がそういうふうに言われているということを見まして、それで、いろんな質問させていただいたんですけれども、常任委員会でいうと、平成19年ですか、改選時から、4つが3つになったということで、その開催日数とか、全体の案件はそんなに変わっていないんですけれども、やっぱり4つが3つになったということで、1つの委員会での案件というのは非常に増えていると。  一方で、委員会で、それまでは1日で採決が終わっていたのを、やっぱり3回取ると。やっぱりここで非常にちゃんと議論をしっかりしようというまさに本当に基本条例に基づいた高い御見識なんだなと感激いたしました。そうするとやっぱり開催日数も増えますし、相当議員さん、身を粉にしていろいろと御議論いただいているんだなと感激したところです。  一方で議員報酬については、これはもう本当にお1人定数を減らしても1千万ということは、一般会計においては0.01%ということですから、既に学識経験者が前提として言っている、行財政改革、財政難を理由にした議員の定数削減というものは合理的ではないというのは、なるほどなというふうに思った次第です。  それどころか、議員報酬を見てみると、それこそ今から十数年前に比べれば、お一人年間約100万円ぐらい身を削られているわけですよね。そういう意味でいうと、本当に身を切る改革をずっとされてきた。そういう観点から言うと、なぜそこまでしなくちゃいけないのかという、その行財政の在り方に対して、市長あるいは執行機関に対して、もっと本当はこういうところが大事だよと言うことが議会の役割であれば、議会が身を切ることはこれ以上必要ないのではないか、しっかりと政策提言をしていく、あるいは監査をしていく上で、やはり今の26名というものは、少なくとも下げる合理的理由は見当たらないなというふうに思った次第です。  最後に、中核市への移行をどうするのかということが、それほど急ぐことではないというふうに2016年の検討委員会報告書には書かれていたんですけれども、既にそのときから6年たちまして、当時、移行するかしないかといったところが続々と中核市に移行しておると。宝塚市の場合は、県庁のいろんな出先機関が市内にあるということで、いろんなメリット・デメリットがあると思うんですが、その意向については、恐らく次期改選期の議会、あるいはその次ぐらいでは、いろんな検討を始めていただくということはすごく重要なのかなと。その観点で、定数がどうあるべきなのかということをやっぱり御議論いただくというものが筋なのかなというふうに思った次第です。  いろいろと見てみると、やっぱりその議案数も多分増えるでしょうね。報告書を見ると、行政事項が1,900増えるというふうに書いてございました。そうすると、今の3つの委員会でもこれだけ身を粉にしていただいていれば、常任委員会の数もさらに1つ2つ増やすことになるでしょうし、その基本条例に基づいてこういう市民との対話の機会を設けていただくならば、さらに議員さんのいろいろと働きというものは過密になっていくだろうと。そういう意味でいうと、増やす必要こそあれ、減らす合理的根拠は見当たらない。もしここで定数削減ということになれば、結果として中核市への移行を諦めるというメッセージになるのではないかというふうにも危惧するところです。  長くなりましたが以上で終わります。ありがとうございました。 ○北山 委員長  永橋参考人の発言が終わりました。  それでは、続きまして、委員会を代表して寺本副委員長のほうから少し質疑をさせていただきます。お願いします。 ◆寺本 委員  永橋さんには過去、子どもたちの問題で、御一緒に様々な議論をしていたことを思い出します。それで、そのときから本当にまた20年近くたちまして、そのときの議会、それから今現在の議会、その間、基本条例をつくりまして、それなりの議会改革を進めてまいりましたが、先ほどもお聞きしましたが、一般の市民の方の目から見て、皆さんからの目から見て、議会は見えているのでしょうか。議会の動き、またその議会で決めたプロセスだとか、それらを当時に比べると発信しているつもりなんですけれども、届いていますでしょうか。議会に不足していること、また期待することがあればお聞かせください。 ○北山 委員長  永橋参考人、発言をお願いします。 ◎永橋 参考人  ありがとうございます。  届いているかということで言うと、たくさんの御努力を、今日もこれ、インターネット配信をされていると、本当にその基本条例に基づいていろんなことをされているというふうに、今回認識いたしました。  一方で、多分届けてくださっているんですけれども、私も含めてちゃんとそれを受け止めていないなということを、今反省をしておるところです。  先ほど、休憩時間、雑談でもしたんですけれども、こういうふうに特別委員会とかを、市民の意見を聞いてくださる機会を引っ張り出してくださると、やっぱりもう一度勉強したりとか、やっぱり議会頑張っているなとかという、だから、逆にそういうアウトリーチというか、働きかけをいただけると、それだけ議会の在り方にコミットする市民というのは増えるし、やっぱりそのことが、その小さな波紋が大きな波紋につながっていくのかなというふうに思いました。  そういった意味でいうと、本当、この基本条例に書かれていることを具現化していく、つまり、こんなこと言ったら大変失礼なのかもしれませんけれども、やっぱり議員さんとか選挙というと、一人一人の議員さんが、私はこんなことをやった、私はこんなことをやったというふうに、何か選挙のときだけというふうな、どうしてもイメージがあると思うんですね。個々の議員さんのパフォーマンスは、それはそれで御自由にされたらいいと思うんですけれども、今回のこういう機会もね、やっぱりその議会として、市民との対話あるいは議論というものをどういうふうに熟成させていくのかという、この基本条例に基づいた、議会としてのプレゼンスとパフォーマンスを高めていくということが極めてやっぱり重要で、私は今回、議会基本条例、拝読したんですけれども、いやすばらしいなと。これを本当に単なる絵に描いた餅ではなくて、これを実践させていくことが、今まで私なんか受け止められなかったんですけれども、受け止める市民が増えるのではないかなというふうに思った次第です。  以上です。 ○北山 委員長  それでは続きまして……。発言ありますか。はいどうぞ。  永橋参考人。 ◎永橋 参考人  正直、本当にこの十数年コミットできていなかったんですけれども、こういう機会が前はなかったなと。さらにこういう機会を増やしていただくということが大事だということを改めてお伝えしたいと思います。  すみません、長くなりました。以上です。 ○北山 委員長  ありがとうございます。よろしいですか。  それでは、次に、最後になりましたけれども、山本敏晴参考人に発言をお願いします。 ◎山本 参考人  本日は発言の機会を与えていただいて、大変ありがとうございます。  私から5点申し上げます。  まず、現在の市議会議員の定数についてですが、本市と同規模の人口20万から30万未満の市は全国に48あります。いわゆる施行時特例市と言われる市です。宝塚市の場合は、中核市の資格はありますが、今の状況が続いています。この平均の議員定数は31名となっていますので、本市の議員定数26人は、寝屋川市の24人に次いで、48の市の中で2番目に少ない、いわゆる非常に少ないと言われる市であります。  片や議員1人の人口を阪神間で比較しますと、先ほども出ましたけれども、神戸市は2万2千人に1人、西宮市は1万2千人に1人、尼崎市は1万1千人に1人です。これに対して宝塚市は9千人に1人となっておりますので、近隣市と比べると、やはり多いということで、検討の余地はあるかとは思います。  それとこの3つの市に共通していることは、住みたいまちの上位に必ず名を連ねています。特に尼崎は、JR尼崎駅前付近、これは子育てしたい世代で非常に人気があるまちになりました。つまり、行財政改革やまちづくりが着実に進んでいるということが伺えます。ですから、議員定数が少なくても、やり方によっては円滑な市政運営ができるということも言えると私は思います。  2番目に、宝塚市の市議会の取組についてお話をさせていただきます。  1955年に市制制定がされて、当時の議員定数は55人、委員会は11ありました。2007年には、定数は26人となり、3委員会となり、現在に至っていますが、効率的な運用が私はなされていると思います。2015年に議会60周年を記念して発刊されました「『歌劇のまち』の議会改革」の著書は、大変よくできていると私は思っています。また、議会報かけはしは、一般質問、委員会の議案審議内容などが分かりやすく記載されておりまして、最新号においては、将来予測が困難なVUCAの時代を取り上げて、本市の人口減少に警鐘を鳴らしています。最終ページには、定例議会の予定、あるいは市議会のホームページインターネット中継などが紹介されており、市政に関心のある市民であれば簡単にアクセスできるシステムにはなっています。議会や各委員会はネット中継で詳しく視聴でき、大変身近なところになってきたと私は思っています。  ただ気になるのは、定例議会の議案審議の中で、議員提出議案、いわゆる発議案が減少していることです。意見書や決議を国や関係省庁に提出することで、議会の議論が深まりますし、議員間のレベルアップにもつながると思います。この点は再考していただいたらどうかと私は思います。  3番目に、市議会に期待するところは何ですかということですが、私は、目先のことに拘泥せず、次世代が暮らしやすい、子育てしやすいまちを目指してくださいということを言いたいです。議員の皆さんがお住まいの地域が抱えている、つまり足元の強み、弱み、問題点をしっかり受け止めて、それを政策へ反映していただきたい、これは私の切なる願いです。  本市は住宅都市でありながら、市民1人当たりの納税額は15万5千円です。これは伊丹市と同額です。法人市民税が多い西宮市の18万1千円、尼崎市の17万2千円には劣後しますが、市民は、年間総額362億円の市民税と固定資産税をしっかり納めています。しかし、いつも常套句として財政難と言われます。実態としては、税収は比較的多い市ではあるわけです。血税は市民生活のため、将来世代にツケを残さないために使われるべきものです。ようやく動き出した新ごみ焼却場建設、建て替えが必要な市民病院、老朽化が顕著な道路、あるいは学校園、年々大きくなる小学校規模格差問題など、市民生活に関わる諸課題が山積しています。これらへの真摯な対応をお願いします。残された時間は決して長くありません。  4番目に、宝塚市議会に不足していると感じることですが、2点申し上げます。  1点は、令和3年度の一般質問、代表質問の中身の分析と件数を見てみましたところ、総計234件ありました。これは以前と比べると随分質問件数が減っています。行財政・まちづくり関連、教育・保育関連がそれぞれ24件、コロナ関連が21件、健康・福祉関係が17件ですが、市民生活に欠かせない新ごみ焼却場やインフラ整備などは12件しかありません。市民の声が届かず、現場を見ず、一般論で質問するケースも散見されます。また、特定の項目しか発言せず、毎回同じような質問を繰り返しているケースも見られます。情報公開請求をすれば分かることや、ネットで調べれば十分分かる事案をあえて質問しているケースなどは、行政側の事務的負担にもつながりますので、一工夫をお願いしたいと思います。  もう一つは投票率です。先ほど出ましたけれども、前回の市議選の投票率は38%、前々回に比べ3%も低下しています。川西市、三田市の52%と比べて大きく見劣りして、伊丹市の40%と比べても低い値です。関心の低さは、市民にも責任の一端はありますが、むしろ議会に対する厳しい評価とも言えるでしょう。伊丹市、川西市は、いち早く難問であるごみ焼却場施設の建て替えを既に終え、病院問題に今は取り組み、解決に向かって具体的に進めています。やはり市民から見ると、汗をかいているなと、こういう姿が見えてきます。市民が議会に関心が薄いことは、市議会に対し期待感が乏しいことを示す証左でもあります。ちょっと言い過ぎかもしれませんが。身近な問題に真摯に向かい、イデオロギーを越えて市民のために市政基盤を構築していただきたいと思います。  一般質問、代表質問のようなシナリオどおりの劇場型から脱却して、議会と行政が真摯に向かい合う緊張感ある議会運営を取り組んでいただけたらと私は思います。  市民、議会、市関係者がOn the same boat、いわゆる一緒の船に乗りましょうと、これを合い言葉に、次世代に向けた新しい宝塚市を目指していただければと思います。  最後に、市議会の役割について意見を述べさせていただきます。
     市民により選ばれた議員で構成する市議会は、同じように市民に選ばれた市長とともに、市民の代表として市民の負託に応える重要な役割を担っていらっしゃいます。議会は合議制の機関、市長は独任制の機関としてともに二元代表制の趣旨を踏まえ、市民の意思を市政に的確に反映させる努力が求められています。議会は、市長などの執行機関の事務執行や評価、監視、市民からの声を拾い上げて市政に反映させ、政策立案及び政策提言機能を十分発揮するように求められています。議会は市長と競い合い、また努力しながら、市の最良の意思決定を推進していく使命が私はあるかと思います。  いろいろ申し上げました。御清聴ありがとうございました。 ○北山 委員長  山本参考人の発言が終わりました。ありがとうございました。  それでは、寺本副委員長のほうから少し質疑をさせていただきますので、よろしくお願いします。  どうぞ。 ◆寺本 委員  私たちの市議会への厳しい御意見、それから温かい評価もいただきました。  これまでも、山本参考人、様々議会報告会などにも来ていただいて、議会を見守っていただいたかと思います。歌劇のまちの議会改革と、またかけはし等も目を通していただいてありがとうございました。  山本参考人の目から見て、期待すること、不足していることも既に述べられましたが、市民の皆様との距離感というんですか、についていかが評価していただいていますでしょうか。先ほど媒体については、発信物については御評価いただきましたが、この対面での様々な機会も設けてはおります。そこでもう一つ私たちも広げ切れていない、反省というか、ところがあるかなと思っているんですけれども、そのあたりどのように広げようがあるのか、皆様に関心をお持ちいただくことができるのか、日々思い悩んでいるんですけれども、もし御助言があればお聞かせください。 ○北山 委員長  山本参考人、よろしく発言をお願いします。 ◎山本 参考人  宝塚市23万4千人の中に、小学校が今23ありますね。やはりその地域の中で、議員の皆さんの姿がなかなか見えにくいという声が大きいんですね。やはり足元の、先ほども申し上げましたけれども、お住まいになっている地域、いろんな課題を抱えています。大きいことも小さいことも。そういうことをやはり拾っていただいて、それを議会に上げていただく。要するに耕作型、耕すといいますか、そういう形で市民との距離を近づけていただいたらと思います。  なかなか我々市民と議員の皆さんとは、コンタクトする機会がないものですから、そこが私は一番の宝塚市が今、議員の皆さんにやっていただきたいことです。  それからもう一つ、やはりどうしてもイデオロギー的なことも大事なんですけれども、やはり我々にとっては市民生活、つまり学校の問題とかそういう身近な問題がプライオリティー、優先順位高いもんですから、やはりそのあたりのほうに目を向けていただきたい。もっと目を向けていただきたい、こういうことです。  以上です。 ○北山 委員長  寺本委員。 ◆寺本 委員  先ほど、一般質問の件数が減っているという御指摘をいただきまして、これたまたまですけれども、コロナで、ちょっと議会運営上、時間を非常に制約せざるを得なかったりというところもありまして、少しずつ重ならないようにとか、件数も落としている面もありますので、そこだけちょっと御理解いただきたいと思います。  また内容についても御指摘いただいています。毎回同じであったりとか、新しいことに、提案につなげていくようにと、市民の声をしっかり吸い上げて提案をしていくようにというふうに受け止めました。  定数については、もう少し少なくても回るというふうに先ほどおっしゃったでしょうか。一言確認だけしたいと思います。 ○北山 委員長  山本参考人。 ◎山本 参考人  なかなかこの定員というのは難しい問題でして、確かに委員会が3つになって、その討議する内容が非常に多岐にわたっているということで、御負担が大変だとは思います。ですから、先ほど出ましたけれども、宝塚市がこれから施行時特例市から中核市に移行すると、こういう決断をしたときに、まさに私も、そのときに議員定数を考えるというのが一つ必要になってくるかと思います。要するに、中核市になりますと市に任せられる、県から国から任せられる事業が非常に増えてきます。裁量権も出てきます。議員の皆さんも非常にやる気が出てくると思いますので、そのあたりを契機にして考えていただいたらと思います。  以上です。 ○北山 委員長  よろしいですか。  以上で参考人の皆様7名の方の発言及び私どものほうの委員からの質疑を終わりました。  最初にちょっと御説明申し上げていましたように、参考人の皆様から、最初の発言時、それぞれの方の発言を聞かれて、言い漏らしたこととか、このことはということがありましたら挙手をお願いしたいと思うんです。  越智義行参考人どうぞ。 ◎越智義行 参考人  失礼します。  2点ほど、感想も含めてでありますけれども発言したいと思います。  私、最初の発言の中で、主に定数問題に絞ってだけ発言をさせていただきました。それで、議会事務局のほうから与えられたテーマが4つ、5つありまして、ほかの点には十分触れることができませんでした。その点で、それを補足する意味もありまして、その件に関しては1点だけ発言したいと思います。  市長と議会との関係にもなりますけれども、市議会の役割についてなんですけれども、当然、両者の間には緊張関係もあると思います。とともに市民の暮らしやなりわいを守っていくという点では共通の責任といいますか。任務もあると思います。私はそういう点では、ある意味では市長と市議会が、問題にもよりますけれども、十分に協調をして、今申しましたように、市民の暮らしやなりわいを守っていくために、力を合わせてほしいと思うんです。  例えば一例を申し上げます。この3年間ですけれども、コロナ禍で、大変ないろんな問題点が浮き彫りになりました。とりわけ医療体制の脆弱さ、そういう問題が誰の目にも明らかになっていると思います。その点なんですけれども、宝塚市は、宝塚市立病院という公立の病院を持っております。現在、この間、政府の政策の流れもありますけれども、近辺の伊丹市、川西市、三田市におきましては統廃合あるいは民営化の動きがありますけれども、宝塚市におきましては、市立病院として、公立病院として、また地域の基幹病院として残すといいますか、継続させていくという方向ははっきりとしていると思うんです。もちろん、今、病院につきましても、経営問題とか医師の確保とかあるいは病院の老朽化の問題とか、多々課題はあるのは確かであります。そういう問題点はありますけれども、市民にとっては身近に公立病院があるということがすごく信用・信頼できると思います。私は、この問題についても、議会の中でもいろいろ質問があったとは聞いておりますけれども、ぜひ力を合わせて、市が今、行政としては、公立病院、市立病院を継続していくと、残していくと、発展させていくと、そういう方向にあります。ぜひいろんな知恵も出していただきまして、市民の方の信頼や信用、期待に応えられるように、ますますの努力をしていただきますように、私は要望したいと思います。  もう一点あります。別の件ですけれども、今日、私以外に6人の方が発言されました。私は、皆さんがそれぞれ市政に対して、また市議会に対して、本当によく勉強しているなというような、本当にいい意見ばかり出たと思っております。その中で、定数の問題についてもそれぞれの方が触れられました。若干の色合いの違いはあったかとは思いますけれども、今日の皆様の、私も含めたら7人になりますけれども、多くの方の意見の論調としましては、現在の26人の定数を維持すべきではないかという意見も多かったように私は聞こえております。ぜひそういう点も、今後のこの委員会の審議の中では十分に参考にしていただけたらありがたいと思います。  以上です。 ○北山 委員長  はい、よく分かりました。  ほかの参考人の方で、少し発言という方ありませんか。  それでは、特にないようでしたら、これで終わりたいと思うんですけれども、議題の1、議会の役割と議員定数については、この程度とさせていただきます。  もう一点、式次第の中にその他という項目があるんですけれども、その他について、委員の方々から何か発言はありませんか。  ありますか、その他。参考人さんからありますか。            (「1点だけよろしいでしょうか」の声あり)  どうぞどうぞ、いいですよ。  永橋参考人。 ◎永橋 参考人  今回、議事録を拝見して、やはり議事録の大事さというものに改めて思い至りました。その一方で、実は議会事務局のほうにも質問をさせていただいて回答をいただいたんですけれども、1人、議員さん、前回の定数削減のときに、一体幾ら削減なるのかという数字が、幾つか違う数字が発言としてありました。実際のところは報酬額のあれを見れば分かるんですけれども、どうなんでしょうか。もちろんその細かい数字というのは間違えたりとか、あるいは見方によっていろんな数字が出ることはあるとは思うんですけれども、議会として、議事録そのまま載せた上で、実はこの数字は実際はこうだというような、そういう、今の言い方で言うと、あまり僕は好きじゃないんですが、ファクトチェックというんですか、何かそういうデータとして、しっかりとしたその後、やっぱり振り返って議論するためにも、実はこういう数字だったんだとか、何かそういったものがあると、議事録あるいは議会に対する信頼度というものが非常に高まるんじゃないかということを思いましたので、1点、申し述べさせていただきます。  すみません、長くなりました。以上です。 ○北山 委員長  ちょっと、永橋さんの質問の回答を作っていただいた事務局のほうからちょっと説明ありませんか。  益田さん、よろしくお願いします。 ◎益田 議事調査課書記  すみません、会議録のことで、ちょっとルール的なことだけを御説明をさせていただきますと、確かにおっしゃるような点はあるんですけれども、会議録というのは、発言したものをそのまま記録するべきというのが大原則になっていまして、そこに何かを付け加えるというのが、今ちょっとルール的には、正直ないというのが現状なんですけれども、確かにおっしゃっているようなことはもちろんよく分かるので、何か違った形で何かできないのかとか、そういうことは今後の検討課題かなとは思います。今のルールではちょっと発言をそのまま一言一句漏らさず書くというのが会議録の決まりとなっていますので、申し訳ございません。その議員さんのおっしゃったとおりが記録されているというのが状況でございます。  以上です。 ○北山 委員長  ほかの方で特にありませんか。  なければ、これをもちまして本日予定した議題は全て終了いたしました。  この際、参考人の皆様に委員会を代表して一言お礼を申し上げます。  本日はお忙しい中、本委員会に御出席いただき、貴重な御意見を述べていただき、心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。  本委員会では、皆様からいただいた意見を今後の委員会に十分生かしていきたいと考えております。本日は誠にありがとうございました。  それではこれをもちまして、議員定数の在り方に関する調査特別委員会を閉会いたします。                 閉会 午後 3時31分...